数学A : 図形の性質 四面体の性質

例題

図のような四面体の高さを求めなさい。

四面体の性質 例題図

アドバイス

例題の図のような四面体には よく使う性質があるけど、結構忘れがちだから復習しておこう。

復習

重要事項

ひとつの頂点から出ている3つの辺の長さが等しい四面体について、
その頂点から対面に下ろした垂線の足は、対面の三角形の外心である。

これじゃよく分からないから、図で説明する。

図A
四面体の性質 解説図A

図Aのような、赤い線の長さはすべて等しい四面体を考える。
点Aから平面$\mathrm{BCD}$に垂線を下ろして、その足を$\mathrm{H}$としたとき、
点$\mathrm{H}$は三角形$\mathrm{BCD}$の外心になる。

図B
四面体の性質 解説図B

図Bのように、垂線の足が底面の三角形の外にある場合にも同じことが言える。

こうなる理由は知らなくても共通テストは解けるけど、単純な話だから載せておこう。

図C
四面体の性質 解説図C

図Cにおいて、赤い線の長さがすべて等しく、線分$\mathrm{AH}$(青い線)が平面$\mathrm{BCD}$に垂直である場合、斜辺と他の一辺が等しいので3つの緑の直角三角形は合同である。
なので、3本のオレンジの線の長さは等しいから、点$\mathrm{H}$は三角形$\mathrm{BCD}$の外心である。

解説

四面体の底面の三角形$\mathrm{BCD}$の外接円の半径を$R$とする。
三角形$\mathrm{BCD}$に正弦定理を使って、
$2R=\displaystyle \frac{\mathrm{C}\mathrm{D}}{\sin\angle \mathrm{B}}$
$2R\displaystyle $$\displaystyle =\frac{4}{\sin 30^{\circ}}$
$2R\displaystyle $$\displaystyle =\frac{4}{\frac{1}{2}}$
$R=4$式A

頂点$\mathrm{A}$から三角形$\mathrm{BCD}$に垂線を下ろし、その足を$\mathrm{H}$とする。
このとき、復習より、点$\mathrm{H}$は三角形$\mathrm{BCD}$の外心である。

図D
四面体の性質 解説図D

ここで、三角形$\mathrm{ABH}$(図Dの緑の三角形)を考えると、
問題より、$\mathrm{AB}=5$
式Aより外接円の半径は$4$だから、$\mathrm{BH}=4$
$\angle \mathrm{AHB}=90^{\circ}$
なので、三平方の定理より、
$\mathrm{AH}^{2}=\mathrm{AB}^{2}-\mathrm{BH}^{2}$
$\mathrm{AH}^{2}$$=3^{2}$
$\mathrm{AH}=3$
になる。
よって、四面体の高さは$3$である。

解答$3$