大学入学共通テスト 2026年(令和8年) 本試 数学ⅠA 第2問 [1] 解説

(1)

まず、2次関数の頂点の$x$座標の復習から。

復習

2次関数
$y=ax^{2}+bx+c$
の頂点の$x$座標は
$\dfrac{-b}{2a}$

復習より、
$y=2x^{2}-8x+5$式A
の頂点の$x$座標は
$\dfrac{-(-8)}{2\cdot 2}=2$
だ。

別解

式Aを平方完成すると、

途中式 $$ \begin{align} y&=2(x^{2}-4x)+5\\ &=2(x^{2}-4x+4-4)+5\\ &=2(x-2)^{2}-2\cdot 4+5 \end{align} $$ より
$y=2(x-2)^{2}-3$
となる。

よって、式Aのグラフの頂点の座標は
$(2,\ -3)$
である。


図A
大学入学共通テスト2026年本試 数学ⅠA 第2問 [1] 解説図A

また、式Aの2次の項の係数は正なので、グラフは下に凸の放物線になる。

よって、この関数のグラフを描くと図Aができる。

図Aより、

関数が最大値をとるのは
$x=0$
のとき。

解答ア:0

最大値は、式Aに
$x=0$
を代入した、
$2\cdot 0^{2}-8\cdot 0+5=5$
である。

解答イ:5

関数が最小値をとるのは頂点のとき。

解答ウ:2

最小値は、式Aに
$x=2$
を代入した、
$2\cdot 2^{2}-8\cdot 2+5=-3$
である。

解答エ:-, オ:3

(2)

(i)

条件1を見ると、$y=f(x)$は、
定義域の端ではない $x=-1$ で最大値 $3$
定義域の端の $x=-3$ で最小値 $-5$

をとっている。

このことから、$y=f(x)$のグラフは
頂点が$(-1,3)$
上に凸
$(-3,-5)$を通る

ような放物線であることが分かる。

解答カ:3

よって、$y=f(x)$は、$a$を負の実数として
$y=a(x+1)^{2}+3$式B
とかける。

このグラフが$(-3,-5)$を通るので、式Bに$(-3,-5)$を代入して、
$a(-3+1)^{2}+3=-5$

これを解いて、
$4a=-8$
$a=-2$

これを式Bに代入すると、$f(x)$の式は
$$ \begin{align} f(x)&=-2(x+1)^{2}+3\\ &=-2(x^{2}+2x+1)+3\\ &=-2x^{2}-4x+1 \end{align} $$ となる。

解答キ:-, ク:2, ケ:4, コ:1

(ii)

条件2の各行を
$0 \lt a \lt 3$ ならば,$m \gt -2$ である。
条件2a
$a\geqq 3$ ならば、$m=-2$ である。
条件2b
$0 \lt a\leqq 6$ ならば、$M=7$ である。
条件2c
$a \gt 6$ ならば、$M \gt 7$ である。
条件2d

と呼ぶ。

$y=g(x)$ の最小値$m$を考える。

条件2aより、$0\leqq x \lt 3$ のとき $m \gt -2$
条件2bより、$0\leqq x\leqq 3$ のとき $m=-2$

なので、
$x=3$ のとき $m=-2$ である。

よって、$y=g(x)$ は
$(3,\ -2)$式C
を通る。

さらに、
条件2bより、$3 \lt a$ ならば、$x=3$ のとき $m=-2$
だけど、この $x=3$ は定義域の端じゃない
定義域の端じゃないところで最小値をとるのは、
最小値が頂点で、グラフが下に凸 の場合だ。

したがって、$y=g(x)$ のグラフは
式Cの $(3,-2)$ が頂点
下に凸の放物線
式D
であることが分かる。

解答サ:0

$y=g(x)$ の最大値$M$を考える。

図B
大学入学共通テスト2026年本試 数学ⅠA 第2問 [1] 解説図B

式Dより、$y=g(x)$ のグラフは図Bのようになっている。
なので、条件2cの「最大値 $M=7$」は、図Bの赤い点だ。
よって、$y=g(x)$ は
$(0,\ 7)$式E
を通る。


以上をもとに$g(x)$の式を考える。

式Dより、$a$を正の実数として、$g(x)$の式は
$g(x)=a(x-3)^{2}-2$式F
とかける。

式Fに式Eを代入すると、
$a(0-3)^{2}-2=7$
$9a=9$
$a=1$

これを式Fに代入して、
$$ \begin{align} g(x)&=(x-3)^{2}-2\\ &=x^{2}-6x+7 \end{align} $$ である。

解答シ:6

(3)

条件3は、$x$の定義域の
幅が$2$
中央が$b$

の場合だ。

$b$の値が変わると、$x$の定義域は 幅が$2$のまま左右に動くことになる。

条件3より、$x$の定義域によって最大値$M$が$0$以上になったり未満になったりしているので、
$y=h(x)$ のグラフは $x$ 軸と異なる2点で交わる と考えられる。

よって、$y=h(x)$ と $x$軸との共有点の座標を
$(\alpha,\ 0)$,$(\beta,\ 0)$
とすると、$y=h(x)$ のグラフは図C,図Dのどちらかの形である。

図C
大学入学共通テスト2026年本試 数学ⅠA 第2問 [1] 解説図C
図D
大学入学共通テスト2026年本試 数学ⅠA 第2問 [1] 解説図D

図C,図Dともに、グラフの赤い部分が
定義域に含まれるとき $M\geqq 0$
定義域に含まれないとき $M \lt 0$

となる。

なので、$y=h(x)$ のグラフが
図Cになるのなら、$M \lt 0$ である範囲の両側に $M\geqq 0$ である範囲がある
図Dになるのなら、$M\geqq 0$ である範囲の両側に $M \lt 0$ である範囲がある

はずだ。

ここで条件3を見ると、
$M\geqq 0$ である範囲の両側に $M \lt 0$ である範囲がある から、$y=h(x)$ のグラフは図Dが正しい。

したがって、図D中の $\alpha$,$\beta$ が求めるだ。


というわけで、条件3と図Dを比較して、$\alpha$,$\beta$ を求めよう。

条件3より、$M\geqq 0$ となるのは $1\leqq x\leqq 7$ なので、

$b-1\leqq x\leqq b+1$ の範囲にグラフの $h(x)\geqq 0$ の部分(図Dの赤い部分)が含まれるとき、$b$が
最小になるのは $b=1$式G
最大になるのは $b=7$式H

である。

図Dのグラフで $b-1\leqq x\leqq b+1$ にグラフの赤い範囲が含まれる場合、

図E
大学入学共通テスト2026年本試 数学ⅠA 第2問 [1] 解説図E

$b$が最小になるのは、図Eのように
$\alpha=b+1$
のとき。

これに式Gを代入すると、このときの$\alpha$は
$$ \begin{align} \alpha&=1+1\\ &=2 \end{align} $$ である。

解答ス:2 (ス・セは順不同)

図F
大学入学共通テスト2026年本試 数学ⅠA 第2問 [1] 解説図F

$b$が最大になるのは、図Fのように
$\beta=b-1$
のとき。

これに式Hを代入すると、このときの$\beta$は
$$ \begin{align} \beta&=7-1\\ &=6 \end{align} $$ である。

解答セ:6 (ス・セは順不同)