大学入学共通テスト 2025年(令和7年) 旧課程 追試 数学ⅠA 第1問 [1] 解説

不等式を解く

流れを無視する感じになるけれど、問題の連立不等式は難しくないから、先に解いてしまう。
その方が説明もシンプルになるし。

$\left\{\begin{array}{l} x+\sqrt{3}a+1\geqq 3x\TF{式A}\\ x+a\geqq 1\TF{式B} \end{array}\right.$
を考える。

式Aを変形すると
$2x\leqq\sqrt{3}a+1$
$x\leqq\dfrac{\sqrt{3}a+1}{2}$式A'

式Bを変形すると
$x\geqq 1-a$
$1-a\leqq x$式B'

となる。


したがって、

場合分けA

$1-a \lt \dfrac{\sqrt{3}a+1}{2}$
つまり

途中式 $2-2a \lt \sqrt{3}a+1$
$1 \lt \sqrt{3}a+2a$
$1 \lt (\sqrt{3}+2)a$
$\dfrac{1}{\sqrt{3}+2} \lt a$
$\dfrac{\sqrt{3}-2}{(\sqrt{3}+2)(\sqrt{3}-2)} \lt a$
$\dfrac{\sqrt{3}-2}{-1} \lt a$
$-\sqrt{3}+2 \lt a$
$2-\sqrt{3} \lt a$式C
のとき、式A'と式B'の範囲の関係は図Aのようになる。

図A
大学入学共通テスト2025年追試 旧数学ⅠA 第1問 [1] 解説図A

よって、集合$A$の範囲は、図Aの赤い範囲の
$1-a\leqq x\leqq\dfrac{\sqrt{3}a+1}{2}$式D
である。

場合分けB

$1-a=\dfrac{\sqrt{3}a+1}{2}$
つまり、式Cの不等号を等号に変えた
$a=2-\sqrt{3}$式E
のとき、式A'と式B'の範囲の関係は図Bのようになる。

図B
大学入学共通テスト2025年追試 旧数学ⅠA 第1問 [1] 解説図B

よって、集合$A$は、図Bの赤い点の
$x=1-a$
に式Eを代入した
$$ \begin{align} x&=1-(2-\sqrt{3})\\ &=-1+\sqrt{3}\\ &=\sqrt{3}-1\TF{式F} \end{align} $$ である。

場合分けC

$1-a \gt \dfrac{\sqrt{3}a+1}{2}$
つまり、式Cの不等号の向きを逆にした
$a \lt 2-\sqrt{3}$
のとき、式A'と式B'の範囲の関係は図Cのようになる。

図C
大学入学共通テスト2025年追試 旧数学ⅠA 第1問 [1] 解説図C

よって、集合$A$に含まれる実数は存在しない。

(1)

$a=2$は、上の「不等式を解く」の場合分けAにあてはまる。
なので、このときの$A$の範囲は、式Dに$a=2$を代入した
$1-2\leqq x\leqq\dfrac{2\sqrt{3}+1}{2}$

途中式 $-1\leqq x\leqq\sqrt{3}+\dfrac{1}{2}$
$-1\leqq x\leqq 1.732\ldots+0.5$
$-1\leqq x\leqq 2.232\ldots$式G
である。

よって、

$x=3$は式Gの範囲外なので、$3$は$A$の要素でない。

解答ア:1

$x=2$は式Gの範囲内なので、$2$は$A$の要素である。

解答イ:0

(2)

(i)

上の「不等式を解く」より、$A$の要素がただ一つとなるのは場合分けB
$a=2-\sqrt{3}$式E
のとき。

解答ウ:2

このときの$A$の要素は、式Fの
$\sqrt{3}-1$式F
ただ一つである。

解答エ:1

(ii)

$a \gt 2-\sqrt{3}$は、「不等式を解く」の場合分けAのとき。

このとき、$A$の範囲は、式Dの
$1-a\leqq x\leqq\dfrac{\sqrt{3}a+1}{2}$式D
である。

解答オ:4


式Dの範囲に入る整数が$1$だけになるのは、図Dのようになる場合。

図D
大学入学共通テスト2025年追試 旧数学ⅠA 第1問 [1] 解説図D

図Dより、これは、連立不等式
$\left\{\begin{array}{l} 0 \lt 1-a \lt 1\TF{式H}\\ 1 \lt \dfrac{\sqrt{3}a+1}{2} \lt 2\TF{式I} \end{array}\right.$
が成り立つときだ。

ということで、この連立不等式を解く。

式Hより、

途中式 $-1 \lt -a \lt 0$
$1 \gt a \gt 0$
$0 \lt a \lt 1$式H'

式Iより、

途中式 $2 \lt \sqrt{3}a+1 \lt 4$
$1 \lt \sqrt{3}a \lt 3$
$\dfrac{1}{\sqrt{3}} \lt a \lt \dfrac{3}{\sqrt{3}}$
$\dfrac{\sqrt{3}}{3} \lt a \lt \sqrt{3}$式I'

である。

式H'と式I'の範囲を数直線にすると図Eになる。

図E
大学入学共通テスト2025年追試 旧数学ⅠA 第1問 [1] 解説図E

図Eより、連立不等式の解は
$\dfrac{\sqrt{3}}{3} \lt a \lt 1$
であることが分かる。

したがって、
$A\cap B=\{1\}$
であるような$a$の範囲も
$\dfrac{\sqrt{3}}{3} \lt a \lt 1$
となる。

解答カ:3, キ:0, ク:0, ケ:1