大学入学共通テスト 2018年(平成30年) 問題例 記述式を含む 問題例2 [1] 解説

(1)

まず、問題文中の表から、$\displaystyle \frac{x^{2}}{n}$を計算する問題。
小数第1位で四捨五入すると、$n$が$1$~$4$どの場合でも同じ値になるので、計算しやすい数字を選ぶ。

$x$が整数の$n=3$を使うと、
$n=3$のとき$x=31$ なので、
$\displaystyle \frac{x^{2}}{n}=\frac{31^{2}}{3}$
     $=320.3\ldots$
     $\doteqdot 320$
である。

解答ア:4

(2)

アルバイト代は
$800n$式A
とかける。

ここで、(1)より
$\displaystyle \frac{x^{2}}{n}=320$
なので、
$n=\displaystyle \frac{x^{2}}{320}$式B
よって、式Aは
$800\displaystyle \times\frac{x^{2}}{320}=\frac{5}{2}x^{2}$式A'
と表せる。


弁当の売上利益の増加額は、
弁当1個あたりの利益$\times$売上個数の増加数式C
とかける。

いま、
弁当1個あたりの利益は、$220$[円] 売上個数の増加数は、$x$[個] なので、式Cは
$220x$式C'
と表せる。


利益の増加額を$y$とすると、
$y=-$アルバイト代$+$売上利益の増加額
である。

これに式A',式C'を代入して、
$y=-\displaystyle \frac{5}{2}x^{2}+220x$式D
となる。

解答イ:-, ウ:5, エ:2, オ:2, カ:2, キ:0

(3)

定義域がすべての実数のときの、2次関数の最大の問題。
必要ないかも知れないけれど、念のために復習しておこう。

復習

定義域がすべての実数のとき、二次関数
$y=a(x-p)^{2}+q$
の最大,最小は、
$a \lt 0$(上に凸)のとき、 $x=p$のとき、最大値$q$ 最小値はなし $0 \lt a$(下に凸)のとき、 最大値はなし $x=p$のとき、最小値$q$

復習より、
$y=f(x)$
が$x \gt 0$の範囲で最大値をもつのは、
上に凸 $0 \lt $頂点の$x$座標 のとき。

正解例はここでは省略する。
公開されている正解例はリンクを参照してほしい。

→ 数学入試問題データベースサイト
       大学入試数学問題集成さんで
          正解例を見る。

(4)

式Dの$x^{2}$の係数は負なので、グラフは上に凸の放物線である。

また、式Dの右辺を因数分解すると
$y=-\displaystyle \frac{5}{2}x(x-88)$
となるので、グラフは$x$軸と
$x=0$,$88$
で交わる。

よって、グラフの頂点の$x$座標は、$0$と$88$の中点の
$x=44$
で、式Dはこのときに最大値をとる。

このときのアルバイトの人数$n$は、式Bに$x=44$を代入して、
$n=\displaystyle \frac{44^{2}}{320}$
$n$$\displaystyle =\frac{4^{2}\cdot 11^{2}}{4^{2}\cdot 20}$
$n$$\displaystyle =\frac{11^{2}}{20}$
$n$$=6.05$
となるけど、$n$は整数なので、利益が最大になるアルバイトの人数は
6人
である。

解答ク:6