大学入学共通テスト 2026年(令和8年) 本試 数学ⅡBC 第1問 解説
(1)
①式を平方完成すると
$x^{2}+y^{2}+2x-12y+25=0$
$\begin{aligned}x^{2}+2x+1-1+y^{2}-12y&+36-36+25\\&=0\end{aligned}$
$$
\begin{align}
(x+1)^{2}+(y-6)^{2}&=12\\
&=\left(2\sqrt{3}\right)^{2}
\end{align}
$$
となる。
よって、$C_{1}$の
中心の座標は
$(-1,6)$
解答ア:-, イ:1, ウ:6
半径$r_{1}$は
$2\sqrt{3}$
解答エ:2, オ:3
である。
また、②式を平方完成すると
$x^{2}+y^{2}-2x-2y-25=0$
$x^{2}-2x+1-1+y^{2}-2y+1-1-25=0$
$$
\begin{align}
(x-1)^{2}+(y-1)^{2}&=27\\
&=\left(3\sqrt{3}\right)^{2}
\end{align}
$$
となる。
よって、$C_{2}$の
中心の座標は
$(1,1)$
半径$r_{2}$は
$3\sqrt{3}$
解答カ:3, キ:3
$C_{1}$と$C_{2}$の中心間の距離$d$は
$$
\begin{align}
\sqrt{(-1-1)^{2}+(6-1)^{2}}&=\sqrt{4+25}\\
&=\sqrt{29}
\end{align}
$$
解答ク:2, ケ:9
である。
以上より
$r_{2}-r_{1}=\sqrt{3}$
$\begin{aligned}r_{1}+r_{2}&=5\sqrt{3}\\&=\sqrt{75}\end{aligned}$
$d=\sqrt{29}$
なので、
$r_{2}-r_{1} \lt d \lt r_{1}+r_{2}$
の関係になっている。
したがって、2円$C_{1}$と$C_{2}$は2点で交わる。
(2)
次に、不等式
$x^{2}+y^{2}-7y+\left|2x-5y+25\right| \lt 0$③
の表す領域を考える。
(i)
$2x-5y+25$ に
$(0,0)$ を代入すると
$2\cdot 0-5\cdot 0+25=25$
となるけど、
$25\geqq 0$
なので、原点$\mathrm{O}$は領域$D$に含まれる
解答コ:0
$C_{1}$の中心の座標 $(-1,6)$ を代入すると
$2\cdot(-1)-5\cdot 6+25=-7$
となるけど、
$-7 \lt 0$
なので、$C_{1}$の中心は領域$E$に含まれる
解答サ:1
$C_{2}$の中心の座標 $(1,1)$ を代入すると
$2\cdot 1-5\cdot 1+25=22$
となるけど、
$22\geqq 0$
なので、$C_{2}$の中心は領域$D$に含まれる
解答シ:0
ことが分かる。
アドバイス
グラフを使った解法も考えられるけど、下の(ii),(iii)の解説と重なる部分が多いので省略する。
(ii)
アドバイス
この先、問題文では④式の直線が$C_{1}$と$C_{2}$のふたつの交点を通ることの説明がとてもシンプルだ。
シンプルすぎて分からないって人もいるだろうから、かみくだいて説明しておく。
問題だけ解ければいい人は、読み飛ばしてもらって大丈夫。
$C_{1}$と$C_{2}$のふたつの交点を点$A(p,q)$,点$B(s,t)$とする。
点$A$は$C_{1}$上にあるので、①式に$(p,q)$を代入した
$p^{2}+q^{2}-7p+(2p-6q+25)=0$
式A
が成り立つ。
同様に、点$A$は$C_{2}$上にあるので、②式に$(p,q)$を代入した
$p^{2}+q^{2}-7p-(2p-6q+25)=0$
式B
が成り立つ。
式Aから式Bを辺々引くと
| $p^{2}+q^{2}-7q$ | $+\left(2p-5q+25\right)$ | $=$ | $0$ | |
| $-)$ | $p^{2}+q^{2}-7q$ | $-\left(2p-5q+25\right)$ | $=$ | $0$ |
| $2\left(2p-5q+25\right)$ | $=$ | $0$ |
より
$2p-5q+25=0$式C
と表せる。
式A,式Bともに成り立つ式なので、それを辺々引いた(変形した)式Cも成り立つ式だ。
この式Cは、問題文中の④式に$(p,q)$を代入した式である。
よって、点$A$は④式のグラフ上にあるから、④式の表す直線$\ell$は$C_{1}$と$C_{2}$の交点$A$を通る。
同じ作業を点$B(s,t)$でも行うと、④式の表す直線$\ell$は$C_{1}$と$C_{2}$の交点$B$を通ることが分かる。
以上より、直線$\ell$は$C_{1}$と$C_{2}$のふたつの交点を通る。
ということでスなんだけど、選択肢から
直線$\ell$は$C_{1}$と$C_{2}$のふたつの交点を通る
と同じことを言っている文をさがせばよい。
$C_{1}$と$C_{2}$の交点は
$C_{1}$上にあり、かつ $C_{2}$上にある点
のことだ。
この点が$\ell$上にあればよいので、選択肢のうち正しいものは
②
である。
解答ス:2
(iii)
(1)で考えたように、
$C_{1}$の
中心の座標は $(-1,6)$
半径は $2\sqrt{3}$
$C_{2}$の
中心の座標は $(1,1)$
半径は $3\sqrt{3}$
だった。
また、これまでの作業から、
$C_{1}$と$C_{2}$は2点で交わる
直線$\ell$はそのふたつの交点を通る
ことが分かっている。
以上より、$C_{1}$,$C_{2}$,$\ell$ のグラフは図Aのようになる。
図Aで、
領域$D$は、緑の範囲($\ell$(緑の直線)を含む)
領域$E$は、黄色い範囲
$x^{2}+y^{2}-7y+\left(2x-5y+25\right) \lt 0$
が表す領域は、紫の円($C_{1}$)の内部
$x^{2}+y^{2}-7y-\left(2x-5y+25\right) \lt 0$
が表す領域は、赤い円($C_{2}$)の内部
にあたる。
よって、
領域$F$は、紫の円の内部の緑の部分だから、図Bの青い範囲
領域$G$は、赤い円の内部の黄色い部分だから、図Bのオレンジの範囲
である。
したがって、領域$F$と領域$G$の和集合は、選択肢のうち
⓪
が正しい。
解答セ:0
(iv)
最後に、
$x^{2}+y^{2}-7y\,\AKA{+}\left|2x-5y+25\right| \lt 0$③
を
$x^{2}+y^{2}-7y\,\AKA{-}\left|2x-5y+25\right| \lt 0$⑤
にしたものを考える。
これまでの作業から、③式は
$0\leqq 2x-5y+25$ のとき
$x^{2}+y^{2}-7y\,\AKA{+}\left(2x-5y+25\right) \lt 0$
$2x-5y+25 \lt 0$ のとき
$x^{2}+y^{2}-7y\,\AKA{-}\left(2x-5y+25\right) \lt 0$
式D
だった。
③式と⑤式では絶対値の前の符号の正負が変わっている。
なので、⑤式は、式Dの赤い部分の符号が逆になった
$0\leqq 2x-5y+25$ のとき
$x^{2}+y^{2}-7y\,\AKA{-}\left(2x-5y+25\right) \lt 0$
式E
$2x-5y+25 \lt 0$ のとき
$x^{2}+y^{2}-7y\,\AKA{+}\left(2x-5y+25\right) \lt 0$
式F
になると考えられる。
式Eの表す領域は、図Aの赤い円の内部の緑の部分だから、図Cのオレンジの範囲
式Eの表す領域は、図Aの紫の円の内部の黄色い部分だから、図Cの青い範囲
にあたる。
⑤式の表す領域は このふたつの部分の和集合なので,選択肢のうち
④
が正しい。
解答ソ:4