大学入試センター試験 2012年(平成24年) 追試 数学ⅡB 第1問 [1] 解説

解説

①式の真数条件から、
$x^{2}-2x \gt 0$
$x(x-2) \gt 0$
となるので、
$x \lt 0$,$2 \lt x$式A
である。

$\log_{3}3=1$なので、①式は
$\log_{3}(x^{2}-2x) \lt \log_{3}3$
と書ける。
底の3は1より大きいので、これはさらに
$x^{2}-2x \lt 3$
となる。

これを解いて、
$x^{2}-2x-3 \lt 0$
$(x+1)(x-3) \lt 0$
$-1 \lt x \lt 3$式B
である。

式Aと式Bの共通部分が解なので、求める解は
$-1 \lt x \lt 0$,$2 \lt x \lt 3$式C
となる。

解答ア:1, イ:0, ウ:2, エ:3


$y=2x^{2}+2x+1$式D
とおく。

このグラフの頂点は、
$y=2(x^{2}+x)+1$

途中式 $y$$=2\left\{x^{2}+x+\left(\frac{1}{2}\right)^{2}-\left(\frac{1}{2}\right)^{2}\right\}+1$
$y$$=2\left\{x^{2}+x+\left(\frac{1}{2}\right)^{2}\right\}-2\cdot\left(\frac{1}{2}\right)^{2}+1$
$y\displaystyle $$\displaystyle =2\left(x+\frac{1}{2}\right)^{2}+\frac{1}{2}$
より、
$\left(\frac{1}{2},\frac{1}{2}\right)$
である。
これは式Cの定義域に含まれる。

式Dの範囲を求めると、
$x=-1$のとき、
$y=2(-1)^{2}+2(-1)+1$
$y$$=1$
$x=0$のとき、
$y=2\cdot 0+2\cdot 0+1$
$y$$=1$
$x=2$のとき、
$y=2\cdot 2^{2}+2\cdot 2+1$
$y$$=13$
$x=3$のとき、
$y=2\cdot 3^{2}+2\cdot 3+1$
$y$$=25$

以上より、式Dのグラフを描くと図Aができる。

図A
大学入試センター試験2012年追試 数学ⅡB第1問[1] 解説図A

式Dで$y=2x^{2}+2x+1$とおいたので、問題の方程式
$u=\log_{2} (2x^{2}+2x+1)$

$u=\log_{2}y$
となる。
これを変形して、
$y=2^{u}$式E
となる。
この$u$が整数なので、$y$が2の整数乗になるときを考える。


図Aより、$2 \lt x \lt 3$のとき$13 \lt y \lt 25$なので、この範囲で2の整数乗を探すと、
$13 \lt 2^{4} \lt 25$
が見つかる。
よって、
$y=2^{4}$式F
$y$をもとにもどして、
$2x^{2}+2x+1=2^{4}$
$2x^{2}+2x+1$$=16$
である。

解答オ:1, カ:6

このとき、式E$=$式Fより、
$2^{u}=2^{4}$
$u=4$
である。

解答キ:4

このときの$x$は、②式を解いて、
$2x^{2}+2x+1=16$
$2x^{2}+2x-15=0$
解の公式より、
$x=\displaystyle \frac{-2\pm\sqrt{2^{2}-4\cdot 2\cdot(-15)}}{2\cdot 2}$

途中式 $x\displaystyle $$\displaystyle =\frac{-2\pm\sqrt{2^{2}\{1-2\cdot(-15)\}}}{2\cdot 2}$
$x\displaystyle $$\displaystyle =\frac{-2\pm 2\sqrt{1+30}}{2\cdot 2}$
$x\displaystyle $$\displaystyle =\frac{-1\pm\sqrt{31}}{2}$
このうち$2 \lt x \lt 3$の範囲に入るのは
$x=\displaystyle \frac{-1+\sqrt{31}}{2}$
である。

解答ク:3, ケ:1


図Aより、$-1 \lt x \lt 0$のとき$\displaystyle \frac{1}{2}\leqq y \lt 1$なので、この範囲で2の整数乗を探すと、
$\displaystyle \frac{1}{2}\leqq 2^{-1} \lt 1$
が見つかる。
よって、
$y=2^{-1}$式G
$y$をもとにもどして、
$2x^{2}+2x+1=2^{-1}$
$2x^{2}+2x+1\displaystyle $$\displaystyle =\frac{1}{2}$
である。

解答コ:1, サ:2

このとき、式E$=$式Gより、
$2^{u}=2^{-1}$
$u=-1$
である。

解答シ:-, ス:1

このときの$x$は、$y=2^{-1}=\displaystyle \frac{1}{2}$となるときの$x$なので、図Aより
$x=-\displaystyle \frac{1}{2}$
である。

解答セ:-, ソ:1, タ:2

別解

上の解法の方がおすすめだけど、セソタは②式を解いても求められる。

③式を解いて、
$2x^{2}+2x+1=\displaystyle \frac{1}{2}$

途中式 $4x^{2}+4x+2=1$
$4x^{2}+4x+1=0$
$(2x+1)^{2}=0$
$x=-\displaystyle \frac{1}{2}$
である。

解答セ:-, ソ:1, タ:2