大学入試センター試験 2017年(平成29年) 追試 数学ⅠA 第1問 [1] 解説

(1)

$\displaystyle \frac{6}{\sqrt{3}+1}$の分母分子に$\sqrt{3}-1$をかけて、
$k=\displaystyle \frac{6(\sqrt{3}-1)}{(\sqrt{3}+1)(\sqrt{3}-1)}$
$k\displaystyle $$\displaystyle=\frac{6(\sqrt{3}-1)}{3-1}$
$k\displaystyle $$\displaystyle=\frac{6(\sqrt{3}-1)}{2}$
$k$$=3(\sqrt{3}-1)$式A
$k$$=3\sqrt{3}-3$式B
である。

解答ア:3, イ:3, ウ:3

$\sqrt{3}\doteqdot 1.73$を、式Aに代入して、
$k\doteqdot 3(1.73-1)$
これを計算すると
$k$$=3(0.73)$
$k$$=2.19$式C
になるので、整数部分は$2$である。

解答エ:2

アドバイス

$\sqrt{2}$や$\sqrt{3}$,$\sqrt{5}$は値を知っているはずなので、あれこれ考えるよりも代入した方が早い。
この問題の場合は
$\sqrt{3}\doteqdot 1.73$
を代入するのだけど、式Bに代入するよりも式Aに代入した方が計算が楽だ。
一般的に、値を代入するときは、展開した式Bの形よりも、因数分解した式Aの形の方が計算が早いことが多い。

(2)

右辺の絶対値の中を
$(\sqrt{3}+1)x-12=A$
とおくと、不等式は
$6\geqq|A|$式D
と書ける。

これは、絶対値の単元で最初に学習した
$|x|\leqq 3$
とかと同じ形だ。
なので、式Dの絶対値をはずすと
$-6\leqq A\leqq 6$
である。

この式の$A$をもとにもどして、
$-6\leqq(\sqrt{3}+1)x-12\leqq 6$
各辺に$12$をたして、
$6\leqq(\sqrt{3}+1)x\leqq 18$
各辺を$\sqrt{3}+1$で割って
$\displaystyle \frac{6}{\sqrt{3}+1}\leqq x\leqq\frac{18}{\sqrt{3}+1}$式E
である。

(1)より、
$\displaystyle \frac{6}{\sqrt{3}+1}=k$
なので、式Eを
$\displaystyle \frac{6}{\sqrt{3}+1}\leqq x\leqq\frac{6}{\sqrt{3}+1}\times 3$
と変形すると
$k\leqq x\leqq 3k$式F
と書ける。

ここで、式Bより$k=3\sqrt{3}-3$なので、
$3\sqrt{3}-3\leqq x\leqq 3(3\sqrt{3}-3)$
$3\sqrt{3}-3\leqq x\leqq 9\sqrt{3}-9$
である。

解答オ:3, カ:3, キ:3, ク:9, ケ:3, コ:9

また、式Cより
$k\doteqdot 2.19$
なので、これを式Fに代入すると、
$2.19\leqq x\leqq 3\times 2.19$
$2.19\leqq x\leqq 6.57$
となるから、この不等式を満たす整数は
$3$,$4$,$5$,$6$
の4個である。

解答サ:4