大学入学共通テスト 2024年(令和6年) 本試 数学Ⅱ 第4問 解説

(1)

$C_{2}$の式
$x^{2}-8x+y^{2}+15=0$
を変形すると、

$(x-4)^{2}-16+y^{2}+15=0$
より
$(x-4)^{2}+y^{2}=1$
とかける。

よって、$C_{2}$は、
中心が$(4,0)$ 半径が$1$ の円である。

解答ア:4, イ:0, ウ:1

(2)

(i)

$p\neq 0$ かつ $q\neq 0$ のとき、$(0,0)$と$(p,q)$を通る直線$m$の傾きは
$$ \begin{align} \dfrac{y\text{の増加量}}{x\text{の増加量}}&=\dfrac{q-0}{p-0}\\ &=\dfrac{q}{p} \end{align} $$ と表せる。

解答エ:8

いま
$\ell$⊥$m$
なので、
($\ell$の傾き)$\times$($m$の傾き)$=-1$
だ。

よって、
($\ell$の傾き)$\times\dfrac{q}{p}=-1$
より
($\ell$の傾き)$=-\dfrac{p}{q}$
とかける。

解答オ:b

以上より、$\ell$は
傾きが$-\dfrac{p}{q}$ $(p,q)$ を通る 直線だから、方程式は
$y-q=-\dfrac{p}{q}(x-p)$
と表せる。

これを計算すると、
$$ \begin{align} q(y-q)&=-p(x-p)\\ qy-q^{2}&=-px+p^{2} \end{align} $$ より
$px+qy=p^{2}+q^{2}$式A
と変形できる。

ここで、点$\mathrm{P}(p,q)$は$x^{2}+y^{2}=4$上の点なので
$p^{2}+q^{2}=4$式B
だ。

これを式Aに代入すると、$\ell$の方程式は、
$px+qy=4$式A'
である。

解答カ:4


$p=0$のとき、式Bより
$q^{2}=4$
なので
$q=\pm 2$
だ。

このとき、式A'は
$\pm 2y=4$
より
$y=\pm 2$
となる。

これは図Aの2本のオレンジの直線の式なので、$C_{1}$の接線である。

$q=0$のとき、式Bより
$p^{2}=4$
なので
$p=\pm 2$
だ。

このとき、式A'は
$\pm 2x=4$
より
$x=\pm 2$
となる。

これは図Aの2本の紫の直線の式なので、$C_{1}$の接線である。

図A
大学入学共通テスト2024年本試 数学Ⅱ 第4問 解説図A

したがって、$p=0$または$q=0$のときも、$\ell$の方程式は式A'である。

(ii)

$\ell$が$C_{2}$にも接するとき、図形は図Bのようになる。

図B
大学入学共通テスト2024年本試 数学Ⅱ 第4問 解説図B

図Bより、このとき、
$C_{2}$の中心と$\ell$の距離が、$C_{2}$の半径に等しい ことが分かる。

解答キ:4

(iii)

ということで、$C_{2}$の中心と$\ell$の距離を求めよう。

点と直線の距離の式に$(4,0)$と式A'をあてはめると、距離$d$は
$d=\dfrac{|p\cdot 4+q\cdot 0-4|}{\sqrt{p^{2}+q^{2}}}$
とかける。

式Bより $p^{2}+q^{2}=4$なので、これはさらに
$$ \begin{align} d&=\dfrac{|4p-4|}{\sqrt{4}}\\ &=|2p-2| \end{align} $$ と表せる。

よって、$d$が$C_{2}$の半径に等しいとき、方程式
$|2p-2|=1$式C
がつくれる。

これを解く。


式Cの絶対値をはずすと、
$2p-2=\pm 1$
より

途中式 $$ \begin{align} 2p&=2\pm 1\\ &=1,3 \end{align} $$ なので、
$p=\dfrac{1}{2}$,$\dfrac{3}{2}$
だ。

これを式Bに代入すると、

$p=\dfrac{1}{2}$のとき

途中式 $\left(\dfrac{1}{2}\right)^{2}+q^{2}=4$
より
$$ \begin{align} q^{2}&=\dfrac{4\cdot 2^{2}-1^{2}}{2^{2}}\\ &=\dfrac{15}{2^{2}} \end{align} $$ なので、
$q=\pm\dfrac{\sqrt{15}}{2}$
となる。

よって、このときの接点$\mathrm{P}$の座標は
$\left(\dfrac{1}{2},\dfrac{\sqrt{15}}{2}\right)$,$\left(\dfrac{1}{2},-\dfrac{\sqrt{15}}{2}\right)$
である。

解答ク:1, ケ:2, コ:1, サ:5, シ:2

余談($\ell$の方程式)

これを式A'に代入すると、図Bの
赤い接線の式は、
$\dfrac{1}{2}x+\dfrac{\sqrt{15}}{2}y=4$
より
$x+\sqrt{15}y=8$
オレンジの接線の式は、
$\dfrac{1}{2}x-\dfrac{\sqrt{15}}{2}y=4$
より
$x-\sqrt{15}y=8$
であることが分かる。

$p=\dfrac{3}{2}$のとき

途中式 $\left(\dfrac{3}{2}\right)^{2}+q^{2}=4$
より
$$ \begin{align} q^{2}&=\dfrac{4\cdot 2^{2}-3^{2}}{2^{2}}\\ &=\dfrac{7}{2^{2}} \end{align} $$ なので、
$q=\pm\dfrac{\sqrt{7}}{2}$
となる。

よって、このときの接点$\mathrm{P}$の座標は
$\left(\dfrac{3}{2},\dfrac{\sqrt{7}}{2}\right)$,$\left(\dfrac{3}{2},-\dfrac{\sqrt{7}}{2}\right)$
である。

解答ス:3, セ:2, ソ:7, タ:2

余談($\ell$の方程式)

これを式A'に代入すると、図Bの
緑の接線の式は、
$\dfrac{3}{2}x+\dfrac{\sqrt{7}}{2}y=4$
より
$3x+\sqrt{7}y=8$
青い接線の式は、
$\dfrac{3}{2}x-\dfrac{\sqrt{7}}{2}y=4$
より
$3x-\sqrt{7}y=8$
であることが分かる。

別解

おすすめはしないけど、図形的に解くと次のような方法もある。

図C
大学入学共通テスト2024年本試 数学Ⅱ 第4問 解説図C
図D
大学入学共通テスト2024年本試 数学Ⅱ 第4問 解説図D

図C,図Dのように、 円$C_{1}$の中心を点$\mathrm{O}$ 円$C_{2}$の中心を点$\mathrm{R}$ 円$C_{1}$と直線$\ell$の接点を点$\mathrm{P}$ 円$C_{2}$と直線$\ell$の接点を点$\mathrm{Q}$ 点$\mathrm{R}$から直線$\mathrm{OP}$に下ろした垂線の足を点$\mathrm{S}$ 点$\mathrm{P}$から$x$軸に下ろした垂線の足を点$\mathrm{T}$ とする。


まず、図Cから。

図中の青い四角形は長方形で、
$\mathrm{PS}=\mathrm{RQ}=$円$C_{2}$の半径
なので、
$\mathrm{OS}=$円$C_{1}$の半径$-$円$C_{2}$の半径
より
$\mathrm{OS}=2-1=1$
である。

よって、黄色い三角形は
$\left\{\begin{array}{l} \mathrm{OS}=1\\ \mathrm{OR}=4 \end{array}\right.$
の直角三角形だ。

この三角形に三平方の定理を使うと、

途中式 $$ \begin{align} \mathrm{RS}&=\sqrt{\mathrm{OR}^{2}-\mathrm{OS}^{2}}\\ &=\sqrt{4^{2}-1^{2}}\\ \end{align} $$ より
$\mathrm{RS}=\sqrt{15}$
となる。

ここで、赤い三角形と黄色い三角形は相似なので、
$$ \begin{align} \mathrm{OP}:\mathrm{OT}:\mathrm{PT}&=\mathrm{OR}:\mathrm{OS}:\mathrm{RS}\\ &=4:1:\sqrt{15} \end{align} $$ だから、
$\mathrm{OP}:\mathrm{OT}=4:1$ $\mathrm{OP}:\mathrm{PT}=4:\sqrt{15}$ と表せる。

これに$\mathrm{OP}=2$を代入すると、
$\mathrm{OT}=\dfrac{1}{2}$ $\mathrm{PT}=\dfrac{\sqrt{15}}{2}$ と求められる。

したがって、図Cの点$\mathrm{P}$の座標は
$\left(\dfrac{1}{2},\dfrac{\sqrt{15}}{2}\right)$
であることが分かる。

解答ク:1, ケ:2, コ:1, サ:5, シ:2

また、図Cのオレンジの点は点$\mathrm{P}$と$y$軸に関して対称なので、オレンジの点の座標は
$\left(\dfrac{1}{2},-\dfrac{\sqrt{15}}{2}\right)$
である。


図Dでも同様に考えると、図中の黄色い三角形は
$\mathrm{OS}=\mathrm{OP}+\mathrm{RQ}=3$ $\mathrm{OR}=4$ の直角三角形だ。

よって、三平方の定理より
$$ \begin{align} \mathrm{RS}&=\sqrt{4^2-3^2}\\ &=\sqrt{7} \end{align} $$ となる。

図Dにおいても 赤い三角形と黄色い三角形は相似なので、
$$ \begin{align} \mathrm{OP}:\mathrm{OT}:\mathrm{PT}&=\mathrm{OR}:\mathrm{OS}:\mathrm{RS}\\ &=4:3:\sqrt{7} \end{align} $$ だから、
$\mathrm{OP}:\mathrm{OT}=4:3$ $\mathrm{OP}:\mathrm{PT}=4:\sqrt{7}$ と表せる。

これに$\mathrm{OP}=2$を代入すると、
$\mathrm{OT}=\dfrac{3}{2}$ $\mathrm{PT}=\dfrac{\sqrt{7}}{2}$ と求められる。

したがって、図Dの点$\mathrm{P}$の座標は
$\left(\dfrac{3}{2},\dfrac{\sqrt{7}}{2}\right)$
であることが分かる。

解答ス:3, セ:2, ソ:7, タ:2

また、図Dの青い点は点$\mathrm{P}$と$y$軸に関して対称なので、青い点の座標は
$\left(\dfrac{3}{2},-\dfrac{\sqrt{7}}{2}\right)$
である。